訪問リハビリテーションの加算は、退院直後などに集中的に行うリハビリテーション、質の管理(マネジメント)と通所介護などへの移行の支援、連携と事業所の体制、事業所や利用者の所在地、処遇改善の5つに分けると整理できます。加算によって「1回につき」「1日につき」「1月につき」と算定の単位が分かれ、退院(所)日から3月以内のように期間が限られるものもあるため、単位・期間・体制届の要否をあわせて押さえておくと、算定漏れや誤った請求に気づきやすくなります。要件を満たして加算を算定することは、計画を見直しながらリハビリテーションを続け、利用者が自宅での生活を保てるようにするための前提にもなります。
この記事では、厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」と単位数表の告示をもとに、訪問リハビリテーション事業所(病院・診療所、介護老人保健施設、介護医療院)が算定する加算と減算をすべて載せています。あわせて、基本の単位数、2026年6月に新設された介護職員等処遇改善加算、介護予防訪問リハビリテーションで扱いが違う加算と減算、算定中の加算の点検手順を扱います。各加算の算定要件の細部は、告示と留意事項通知で確かめてください。なお、こちらの単位数は2026年6月改定後のものです。
一覧を 読む前に 押さえる 4つの 点
1つ目は算定の単位です。サービス提供体制強化加算や口腔連携強化加算は1回につき、短期集中リハビリテーション実施加算や移行支援加算は1日につき、リハビリテーションマネジメント加算は1月につき算定します。基本の単位数は1回(20分以上)ごとに算定するため、同じ日に2回分を算定した場合、1回につきの加算と減算は2回分、1日につきの加算は1日分です。割合で決まる加算と減算は、基本の単位数に掛けて計算します。
2つ目は体制届です。一覧の「体制届」の列が「必要」の加算は、指定権者に「介護給付費算定に係る体制等状況一覧表」を提出していなければ算定できません。訪問リハビリテーションの一覧表には、これらの加算の項目のほか、高齢者虐待防止措置・業務継続計画の有無(減算型か基準型か)の項目があります。届出の流れは「介護加算の届出(体制届)の流れ」で解説しています。
3つ目は区分支給限度基準額との関係です。地域の3つの加算、サービス提供体制強化加算、介護職員等処遇改善加算は、限度額管理の対象外です。同一建物の利用者への減算を受ける場合も、限度額の計算には減算前の単位数を算入します。それ以外の加算は限度額の計算に入るので、新たに算定するときはケアマネジャーに単位数を伝えてください。
4つ目は訪問リハビリテーション費を算定しない期間です。主治医(介護老人保健施設と介護医療院の医師を除く)が、急性増悪などで一時的に頻回の訪問リハビリテーションが必要だとする特別の指示を出した場合、指示の日から14日間は医療保険の給付の対象になり、訪問リハビリテーション費は算定しません。利用者が短期入所生活介護や特定施設入居者生活介護などを受けている間も同じです。特別の指示の日付と短期入所などの利用日は、請求前に確かめます。
算定の単位・届出の要否・限度額管理の3つの軸で加算を見る方法は「介護報酬の加算一覧の見方」で解説しています。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、留意事項通知(平成12年老企第36号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-1))
加算の 土台になる 基本の 単位数
基本の単位数は、事業所が病院・診療所、介護老人保健施設、介護医療院のどれであっても同じです。要支援の利用者には、介護予防訪問リハビリテーションの単位数を使います。
サービス | 基本の単位数 |
|---|---|
訪問リハビリテーション(要介護の利用者) | 1回につき308単位 |
介護予防訪問リハビリテーション(要支援の利用者) | 1回につき298単位 |
1回は、利用者またはその家族などに20分以上の指導を行った場合を指し、算定できるのは1週に6回までです。ただし、退院(所)の日から3月以内に、医師の指示に基づいてリハビリテーションを行う場合は、週12回まで算定できます。
また、訪問リハビリテーション費は、計画的な医学的管理を行っている事業所の医師の指示のもとで行い、その医師の診療の日から3月以内に行った場合に算定します。事業所の医師の診療日は利用者ごとに控え、3月を超える前に次の診療を予定してください。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、留意事項通知(平成12年老企第36号))
退院 直後や 認知症の 利用者に 集中的に 行う 場合の 加算
加算 | 単位数 | 主な条件 | 体制届 |
|---|---|---|---|
短期集中リハビリテーション実施加算 | 1日につき200単位 | 退院(所)日または認定日から3月以内に集中的に実施 | 不要 |
認知症短期集中リハビリテーション実施加算 | 1日につき240単位(1週に2日まで) | 認知症の利用者に退院(所)日または訪問開始日から3月以内に集中的に実施 | 不要 |
退院時共同指導加算 | 600単位(1回の退院につき1回まで) | 退院前カンファレンスで共同指導を行ったあとの初回の訪問 | 不要 |
短期集中リハビリテーション実施加算の起算日は、リハビリテーションが必要になった原因の疾患の治療のための入院・入所先を退院・退所した日か、新たに要介護認定を受けた利用者では認定の効力が生じた日です。「集中的に」とは、1週につきおおむね2日以上、1日当たり20分以上実施することを指します。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、精神科医師もしくは神経内科医師、または認知症に対するリハビリテーションの専門的な研修を修了した医師が、認知症の利用者で生活機能の改善が見込まれると判断した場合に算定します。対象は、MMSEまたはHDS-Rでおおむね5点〜25点に相当する利用者です。短期集中リハビリテーション実施加算と同時には算定できず、過去3月の間にこの加算を算定した利用者にも算定できません。
退院時共同指導加算は、事業所の医師または理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(以下、理学療法士等)が退院前カンファレンスに参加し、入院先の主治医などと共同で、本人か家族に在宅でのリハビリテーションに必要な指導を行い、その内容を訪問リハビリテーション計画に反映させた場合の加算です。指導の内容は記録に残します。通所リハビリテーション事業所と一体的に運営している場合、両方の事業所で算定することはできません。
この3つは体制届が要らないかわりに、利用者ごとの日付と記録が根拠になります。起算日と3月の終了日を利用者ごとに控えておいてください。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、留意事項通知(平成12年老企第36号))
リハビリテーションマネジメント 加算と 移行 支援 加算
加算 | 単位数 | 主な条件 | 体制届 |
|---|---|---|---|
リハビリテーションマネジメント加算(イ) | 1月につき180単位 | リハビリテーション会議と計画の見直しによる継続的な質の管理 | 必要 |
リハビリテーションマネジメント加算(ロ) | 1月につき213単位 | (イ)の基準に加えて計画書等の情報を厚生労働省に提出 | 必要 |
事業所の医師が計画を説明して同意を得た場合 | 1月につき270単位を(イ)または(ロ)に加算 | 事業所の医師が利用者または家族に訪問リハビリテーション計画を説明 | 必要 |
移行支援加算 | 1日につき17単位 | 通所介護などへ移行した利用者の実績が基準以上 | 必要 |
リハビリテーションマネジメント加算は、(イ)と(ロ)のどちらか一方を算定します。(イ)の基準は、リハビリテーション会議を開いて利用者の状況を共有し記録すること、訪問リハビリテーション計画を説明して利用者の同意を得ること、3月に1回以上会議を開いて計画を見直すこと、ケアマネジャーに情報を提供すること、理学療法士等が利用者の居宅で訪問介護などの従業者か家族に介護の工夫を助言すること、これらを確認して記録することです。(ロ)は、これに加えて、利用者ごとの計画書等の情報をLIFEで厚生労働省に提出し、活用します。LIFEへの提出の頻度は「LIFEへの提出が必要な加算の一覧」で解説しています。
計画の説明は理学療法士等が行ってもよく、その場合は内容を医師に報告します。事業所の医師が自ら説明して同意を得た場合は、1月につき270単位を上乗せできます。体制届では、加算の区分とは別に「医師による説明」の有無を届け出るので、両方の項目を確かめてください。
移行支援加算は、利用を終えた人が通所介護などに移った実績を評価する加算で、算定する年度が始まる年の前年の1月から12月まで(評価対象期間)の実績が基準を満たす事業所が、届け出て算定します。たとえば2026年度に算定できるのは、2025年1月から12月までの実績が基準を満たした事業所です。基準は、終了した人のうち通所介護・通所リハビリテーションなどを実施した人の割合が5%を超えること、終了した日から14日以降44日以内に理学療法士等がその実施状況を確かめて記録していること、12を利用者の平均利用月数で割った数が25%以上であること、移行先の事業所にリハビリテーション計画書を提供することです。入院や介護保険施設への入所は、移行の実績に数えません。終了した利用者の一覧と終了後の確認の記録は、年の途中から整えておきます。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等」(平成27年厚生労働省告示第94号)、留意事項通知(平成12年老企第36号))
口腔 連携 強化 加算と サービス 提供 体制 強化 加算
加算 | 単位数 | 主な条件 | 体制届 |
|---|---|---|---|
口腔連携強化加算 | 1回につき50単位(1月に1回まで) | 口腔の健康状態の評価の結果を歯科医療機関とケアマネジャーに提供 | 必要 |
サービス提供体制強化加算(Ⅰ) | 1回につき6単位 | 勤続7年以上の理学療法士等が1名以上 | 必要 |
サービス提供体制強化加算(Ⅱ) | 1回につき3単位 | 勤続3年以上の理学療法士等が1名以上 | 必要 |
口腔連携強化加算は、事業所の従業者が利用者の口腔の健康状態を評価し、利用者の同意を得て、その結果を歯科医療機関とケアマネジャーに提供した場合の加算です。前提として、歯科訪問診療料の算定実績がある歯科医療機関の歯科医師または歯科衛生士に相談できる体制を、文書などで取り決めておきます。ほかの介護サービス事業所が同じ利用者に口腔連携強化加算を算定している場合などは算定できないので、ケアマネジャーに他事業所の算定状況を確かめてください。
サービス提供体制強化加算は、訪問リハビリテーションを利用者に直接提供する理学療法士等の勤続年数で区分が決まり、(Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらか一方を算定します。該当する職員が1名だけの事業所は、退職や異動で基準を満たさなくなることがあるので気をつけます。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、留意事項通知(平成12年老企第36号))
事業所や 利用者の 所在地で 決まる 地域の 加算
加算 | 単位数 | 主な条件 | 体制届 |
|---|---|---|---|
特別地域訪問リハビリテーション加算 | 1回につき所定単位数の15% | 厚生労働大臣が定める地域にある事業所の理学療法士等が訪問 | 必要 |
中山間地域等における小規模事業所加算 | 1回につき所定単位数の10% | 厚生労働大臣が定める地域にあり、1月当たりの延べ訪問回数が30回以下の事業所が訪問 | 必要 |
中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算 | 1回につき所定単位数の5% | 厚生労働大臣が定める地域に住む利用者に、通常の事業の実施地域を越えて訪問 | 不要 |
中山間地域等における小規模事業所加算は、体制届で「地域に関する状況」と「規模に関する状況」の両方を届け出ます。事業所の所在地が対象の地域に当たるかは、指定権者が公表している地域の一覧で確かめてください。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、「厚生労働大臣が定める施設基準」(平成27年厚生労働省告示第96号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-1))
2026年 6月に 新設された 介護 職員等 処遇 改善 加算
2026年6月施行の期中改定で、それまで介護職員等処遇改善加算の対象外だった訪問リハビリテーション(介護予防訪問リハビリテーションを含む)が対象になりました。算定構造で2026年6月の改定箇所とされているのはこの加算に関わる部分だけです。加算の区分は1つだけで、加算率は1.5%です。基本の単位数に処遇改善加算以外の加算・減算を反映した1月当たりの総単位数に掛けて算定します。
算定する事業所は、加算額に相当する賃金改善を「介護職員その他の職員」に行い、次のどちらかの要件を満たします。
- 2026年度特例要件:ケアプランデータ連携システムを利用していること、または法人が社会福祉連携推進法人に所属していること
- 加算Ⅳに準ずる要件:キャリアパス要件Ⅰ(任用要件・賃金体系の整備)、キャリアパス要件Ⅱ(研修の実施等)、職場環境等要件のすべて
ケアプランデータ連携システムの利用と、加算Ⅳに準ずる要件の整備は、処遇改善計画書で2027年3月末までに対応すると誓約すれば、申請の時点から満たしたものとして扱われます。誓約した場合は、期限までに利用や整備を済ませ、実績報告書でその旨を報告します。システムの概要は「ケアプランデータ連携システムとは?」で解説しています。
届出は、体制届を算定開始月の前月15日まで(居宅系サービスの場合)、処遇改善計画書を初めて算定する月の前々月の末日までに、指定権者に提出します。たとえば2026年12月から算定する場合、計画書は2026年10月末まで、体制届は2026年11月15日までが期日です(指定権者が計画書の期日を延ばしている場合があります)。2026年度分の実績報告書の提出期日は、通常は2027年7月31日です。
まだ算定していない事業所は、ケアプランデータ連携システムの利用状況と、就業規則や賃金規程に任用要件・賃金体系の定めがあるかをまず確かめてください。区分と要件の全体は「介護職員等処遇改善加算の区分と要件」で解説しています。
(参考:厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」、「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(令和8年3月13日老発0313第6号)、「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」)
訪問 リハビリテーションの 減算
減算 | 減算の内容 | 主な条件 |
|---|---|---|
事業所の医師が計画の作成に係る診療を行わなかった場合 | 1回につき50単位を減算 | 別の医療機関の医師からの情報提供をもとに計画を作成して訪問 |
同一建物の利用者への訪問 | 所定単位数の90%で算定(50人以上は85%) | 同一敷地内の建物等の利用者など |
高齢者虐待防止措置未実施減算 | 所定単位数の1%を減算 | 虐待防止の措置が未実施 |
業務継続計画未策定減算 | 所定単位数の1%を減算 | 業務継続計画が未策定 |
訪問リハビリテーション計画は、事業所の医師の診療に基づいて作るのが原則です。50単位の減算は、別の医療機関の医師による計画的な医学的管理を受けている利用者を事業所の医師がやむを得ず診療できず、その医師からの情報提供をもとに計画を作成して訪問したときの、例外の扱いです。情報提供を行う医師が適切な研修の修了等をしていることも基準ですが、2027年3月31日までは、研修の修了等の有無を確かめて訪問リハビリテーション計画書に記載していれば、この扱いで算定できます。
ただし、医療機関に入院してリハビリテーションを受け、その医療機関から事業所に情報が提供されている利用者は、退院後1月以内の訪問に限り、事業所の医師が診療していなくても減算を受けません。1月を過ぎたあとの訪問は扱いが変わるので、退院日を利用者ごとに控えておきます。
同一建物の減算は、事業所と同じ建物や同じ敷地内・隣接する敷地内の建物に住む利用者と、1月の利用者が20人以上住むそれ以外の建物の利用者が対象で、前者の建物に1月の利用者が50人以上住む場合は85%になります。
高齢者虐待防止措置未実施減算と業務継続計画未策定減算は、基準を満たさない場合に利用者全員に適用されます。体制届で「減算型」か「基準型」かを届け出る項目でもあるので、委員会の議事録・研修記録・計画書が届出の内容と合っているかを見ておきます。減算の全体像は「介護の減算とは」で解説しています。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等」(平成27年厚生労働省告示第94号)、留意事項通知(平成12年老企第36号))
介護 予防 訪問 リハビリテーションで 扱いが 違う 加算と 減算
要支援の利用者に行う介護予防訪問リハビリテーションでは、基本の単位数のほか、次の加算と減算の扱いが訪問リハビリテーションと違います。表にない加算と減算は、名称に「介護予防」が付くものを含め、単位数や割合が訪問リハビリテーションと同じです。
項目 | 訪問リハビリテーション(要介護) | 介護予防訪問リハビリテーション(要支援) |
|---|---|---|
リハビリテーションマネジメント加算 | (イ)180単位、(ロ)213単位、医師の説明で270単位を加算(1月につき) | 区分なし |
認知症短期集中リハビリテーション実施加算 | 1日につき240単位 | 区分なし |
移行支援加算 | 1日につき17単位 | 区分なし |
利用開始から12月を超えた期間の訪問 | 減算なし | 要件を満たさない場合は1回につき30単位を減算 |
12月を超えた期間の減算は、利用を開始した月から数えて12月を超えて行う場合に適用されます。ただし、3月に1回以上リハビリテーション会議を開いて計画を見直し、利用者ごとの計画書等の情報を厚生労働省に提出して活用している場合は、減算を受けません。利用開始の月を利用者ごとに控え、12月を超える前に会議と情報の提出を行えるかを確かめてください。
短期集中リハビリテーション実施加算は、単位数は同じですが「集中的に」の基準が違い、介護予防では、退院(所)日または認定日から1月以内は1日当たり40分以上の実施が求められます。
(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第127号)と留意事項通知、「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等」(平成27年厚生労働省告示第94号))
算定中の 加算の 点検 手順
- 直近の請求明細から、算定中の加算と減算を「1回につき」「1日につき」「1月につき」に分けて書き出す。同じ日に2回分を算定した日に、1日につきの加算を2回分数えないようにします。
- 一覧の「体制届」が「必要」の加算を、体制届の控えと照合する。リハビリテーションマネジメント加算は区分と「医師による説明」が別の項目なので、片方だけ届け出ている食い違いに気をつけます。
- 短期集中リハビリテーション実施加算と認知症短期集中リハビリテーション実施加算を、利用者ごとの起算日と3月の終了日に照らして確かめる。同じ利用者に両方を算定していないかも見ます。
- リハビリテーションマネジメント加算を算定している利用者ごとに、会議の記録、計画への同意、3月に1回以上の見直しがそろっているかを確かめる。理学療法士等が説明した月に、医師の説明による270単位を算定しないようにします。
- 事業所の医師の診療日を利用者ごとに確かめ、診療していない利用者に50単位の減算を適用しているかを見る。退院後1月以内の扱いを、1月を過ぎたあとの訪問にも続けてしまう誤りに気をつけます。
- 要支援の利用者の明細に、介護予防訪問リハビリテーションにない加算が入っていないか、利用開始から12月を超えた利用者の減算の扱いが合っているかを確かめる。要介護度が変わった月は、前月の明細をそのまま写さないようにします。
- 処遇改善加算を算定している場合は、計画書で誓約した要件の整備を2027年3月末までに終える予定を立てる。誓約したまま整備が済んでいないと、実績報告で要件を満たしたと報告できません。
まとめ
訪問リハビリテーションの加算は、集中的なリハビリテーション、マネジメントと移行支援、連携と体制、地域、処遇改善の5つに分け、算定の単位・期間・体制届の要否を加算ごとに押さえると整理できます。出発点は、自事業所の請求明細と体制届の控えを並べ、算定中の加算と減算を書き出すことです。そのうえで、未算定の加算の要件と届出を確かめ、算定中の加算は利用者ごとの起算日と事業所の医師の診療日を照合してください。ほかのサービスの加算は「介護の加算一覧」にまとめています。
参考
- 厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)
- 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12年3月1日老企第36号)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等」(平成27年厚生労働省告示第94号)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める施設基準」(平成27年厚生労働省告示第96号)
- 厚生労働省「指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第127号)
- 厚生労働省「指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成18年3月17日老計発第0317001号・老振発第0317001号・老老発第0317001号)
- 厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」
- 厚生労働省「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(令和8年3月13日老発0313第6号)
- 厚生労働省「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」(令和6年3月15日老発0315第1号、令和8年3月13日一部改正)と別紙様式

