地域密着型通所介護(利用定員18人以下の小規模なデイサービス)の加算は、名称・単位数・回数の限度のほとんどが通所介護と同じです。違うのは、基本の単位数と介護職員等処遇改善加算の加算率、そして同じ単位数表の中に療養通所介護という月額の報酬があり、算定できる加算と減算が別に決まっていることです。どの加算がどの基本報酬に付くのかを押さえておくと、通所介護の資料をそのまま当てはめたときの誤りや、算定漏れに気づきやすくなります。

この記事では、厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」と単位数表の告示をもとに、地域密着型通所介護費・療養通所介護費・短期利用療養通所介護費の加算と減算をすべて載せています。通所介護と共通する加算は単位数と体制届の要否を表で示すにとどめ、通所介護と違う基本の単位数と処遇改善加算の加算率、療養通所介護に固有の加算と減算、算定中の加算の点検手順を中心に扱います。各加算の算定要件の細部は、告示と留意事項通知で確かめてください。なお、こちらの単位数は2026年6月改定後のものです。

一覧を読む前に押さえる4つの点

1つ目は基本報酬の区分です。単位数表の「地域密着型通所介護費」は、イ 地域密着型通所介護費、ロ 療養通所介護費(1月につき)、ハ 短期利用療養通所介護費(1日につき)の3つに分かれています。告示の注が「イについて」「ロについて」で始まる加算と減算は、その基本報酬を算定する場合にだけ適用されます。入浴介助加算や個別機能訓練加算など、通所介護と共通する加算のほとんどは「イについて」の加算で、療養通所介護では算定できません。

2つ目は算定の単位です。1日につき、1回につき、1月につき算定する加算が混在し、1回につきの加算には回数の限度があるものもあります。サービス提供体制強化加算は、地域密着型通所介護費では1回につき、療養通所介護費では1月につき、短期利用療養通所介護費では1日につきと、基本報酬によって単位が変わります。

3つ目は体制届です。地域密着型サービスの届出先は市町村長で、一覧の「体制届」の列が「必要」の加算は、「介護給付費算定に係る体制等状況一覧表」(別紙1-3)に項目があります。「不要」は一覧表に項目がないものです。一覧表では、施設等の区分として「地域密着型通所介護事業所」「療養通所介護事業所」「療養通所介護事業所(短期利用型)」のいずれかもあわせて届け出ます。届出の流れは「介護加算の届出(体制届)の流れ」で解説しています。

4つ目は区分支給限度基準額との関係です。算定構造では、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算、感染症又は災害の発生を理由とする利用者数の減少が一定以上生じている場合の加算、サービス提供体制強化加算、介護職員等処遇改善加算、同一建物の利用者への減算が、支給限度額管理の対象外の項目として示されています。限度額の管理では、これらの加算は足さず、同一建物の減算は差し引く前の単位数で数えます。ケアマネジャーと給付管理の単位数を突き合わせるときは、この扱いを前提にしてください。3つの軸(算定の単位・届出の要否・限度額管理)での見方は「介護報酬の加算一覧の見方」で解説しています。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-3))

通所介護と違う基本の単位数

地域密着型通所介護費は、所要時間の区分と要介護度で決まります。所要時間は、実際にかかった時間ではなく、地域密着型通所介護計画に位置付けた内容のサービスを行うのに要する標準的な時間で判定します。

所要時間

要介護1

要介護2

要介護3

要介護4

要介護5

3時間以上4時間未満

416単位

478単位

540単位

600単位

663単位

4時間以上5時間未満

436単位

501単位

566単位

629単位

695単位

5時間以上6時間未満

657単位

776単位

896単位

1,013単位

1,134単位

6時間以上7時間未満

678単位

801単位

925単位

1,049単位

1,172単位

7時間以上8時間未満

753単位

890単位

1,032単位

1,172単位

1,312単位

8時間以上9時間未満

783単位

925単位

1,072単位

1,220単位

1,365単位

通所介護には事業所の規模による区分(通常規模型・大規模型(Ⅰ)・大規模型(Ⅱ))がありますが、地域密着型通所介護費に規模の区分はありません。単位数は、どの所要時間・要介護度でも通常規模型の通所介護より高く設定されています。たとえば7時間以上8時間未満では、要介護1が753単位(通常規模型の通所介護は658単位)、要介護3が1,032単位(同900単位)、要介護5が1,312単位(同1,148単位)です。利用定員の変更で通所介護から移った事業所や、同じ法人で両方を運営している事業所は、請求ソフトのサービス種類と単位数の設定を事業所ごとに確かめてください。

なお、心身の状況などやむを得ない事情で長時間の利用が難しい利用者に、2時間以上3時間未満のサービスを行う場合は、4時間以上5時間未満の単位数の70%で算定します。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等」(平成27年厚生労働省告示第94号))

利用者の状況と機能訓練の加算

この節から3つの節で挙げる加算は、地域密着型通所介護費(イ)に付く加算で、単位数・算定の単位・回数の限度はいずれも通所介護と同じです。通所介護の加算は「デイサービスの加算一覧」で系統ごとに整理しているので、ここでは体制届の要否と、同時に算定できない組合せを中心に示します。

加算

単位数

算定の単位

体制届

入浴介助加算(Ⅰ)

40単位

1日につき

必要

入浴介助加算(Ⅱ)

55単位

1日につき

必要

中重度者ケア体制加算

45単位

1日につき

必要

認知症加算

60単位

1日につき

必要

若年性認知症利用者受入加算

60単位

1日につき

必要

個別機能訓練加算(Ⅰ)イ

56単位

1日につき

必要

個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ

76単位

1日につき

必要

個別機能訓練加算(Ⅱ)

20単位

1月につき

一覧表に選択肢なし

生活機能向上連携加算(Ⅰ)

100単位

1月につき(3月に1回まで)

必要

生活機能向上連携加算(Ⅱ)

200単位(個別機能訓練加算を算定している場合は100単位)

1月につき

必要

ADL維持等加算(Ⅰ)

30単位

1月につき

必要(申出の有無)

ADL維持等加算(Ⅱ)

60単位

1月につき

必要(申出の有無)

入浴介助加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)、個別機能訓練加算の(Ⅰ)イと(Ⅰ)ロ、ADL維持等加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)は、同時に算定できません。若年性認知症利用者受入加算は、認知症加算を算定している場合は算定できません。生活機能向上連携加算(Ⅰ)は、個別機能訓練加算を算定している場合は算定しません。中重度者ケア体制加算と認知症加算は、共生型地域密着型通所介護を行う事業所では算定できません。

中重度者ケア体制加算は要介護3以上の利用者の割合が30%以上、認知症加算は介護を必要とする認知症の利用者の割合が15%以上であることが基準に含まれ、どちらも前年度または算定月の前3月間の実績で判定します。届出のあとも、この割合を定期的に確かめてください。個別機能訓練加算(Ⅱ)は一覧表に選択肢がなく、(Ⅰ)イまたは(Ⅰ)ロの基準を満たしたうえで、個別機能訓練計画書の内容などの情報を厚生労働省に提出して算定します。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-3))

口腔・栄養・科学的介護の加算

加算

単位数

算定の単位

体制届

栄養アセスメント加算

50単位

1月につき

必要

栄養改善加算

200単位

1回につき(月2回まで)

必要

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)

20単位

1回につき(6月に1回まで)

不要

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)

5単位

1回につき(6月に1回まで)

不要

口腔機能向上加算(Ⅰ)

150単位

1回につき(月2回まで)

必要

口腔機能向上加算(Ⅱ)

160単位

1回につき(月2回まで)

必要

科学的介護推進体制加算

40単位

1月につき

必要

栄養アセスメント加算と栄養改善加算は、一覧表では「栄養アセスメント・栄養改善体制」という1つの項目で届け出ます。栄養改善加算と口腔機能向上加算は3月以内の期間に限って算定する加算で、3月ごとの評価で引き続きサービスが必要と認められた利用者には、続けて算定できます。栄養アセスメント加算は、その利用者が栄養改善サービスを受けている間と、サービスが終了した月は算定しません。

口腔・栄養スクリーニング加算は、(Ⅰ)と(Ⅱ)を同時に算定できず、その利用者についてほかの事業所がすでに算定している場合も算定できません。複数の通所系サービスを利用している利用者は、どの事業所が算定するかをケアマネジャーに確かめてから実施します。

科学的介護推進体制加算、栄養アセスメント加算、口腔機能向上加算(Ⅱ)と、前の節の個別機能訓練加算(Ⅱ)・ADL維持等加算は、利用者ごとの情報を厚生労働省に提出すること(LIFEへの提出)が基準に含まれます。加算ごとの提出頻度は「LIFEへの提出が必要な加算の一覧」で解説しています。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-3))

事業所の体制と提供時間に関わる加算

加算

単位数

算定の単位

体制届

サービス提供体制強化加算(Ⅰ)

22単位

1回につき

必要

サービス提供体制強化加算(Ⅱ)

18単位

1回につき

必要

サービス提供体制強化加算(Ⅲ)

6単位

1回につき

必要

生活相談員配置等加算

13単位

1日につき

必要

8時間以上9時間未満のサービスの前後に日常生活上の世話を行う場合

通算9時間以上10時間未満で50単位、以降1時間ごとに50単位ずつ増え、13時間以上14時間未満で250単位

世話を行った日ごと

必要

感染症又は災害の発生を理由とする利用者数の減少が一定以上生じている場合

所定単位数の3%

1回につき

必要

サービス提供体制強化加算は3つの区分のうち1つを算定します。介護職員に占める介護福祉士の割合や職員の勤続年数で区分が決まり、計算方法は「サービス提供体制強化加算の算定要件」で解説しています。

生活相談員配置等加算は、共生型地域密着型通所介護を行う事業所が対象の加算です。提供時間の前後の加算は、一覧表の「時間延長サービス体制」を「対応可」として届け出た事業所が、サービスと日常生活上の世話を通算した時間に応じて算定します。

感染症や災害による利用者数の減少の加算は、その月の利用者数の実績が前年度の月平均より5%以上減った場合に届け出て、減少した月の翌々月から3月以内に限って算定します(特別の事情があると認められた場合は、さらに3月以内の延長があります)。算定できる期間が決まっているので、算定を終える月を控えておきます。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-3))

療養通所介護の月額報酬と固有の加算・減算

療養通所介護は、難病等を有する重度要介護者やがん末期の人で、サービス提供にあたり常時看護師による観察が必要な人を対象とする地域密着型通所介護です。利用定員は18人以下で、報酬は要介護度で分かれず、1月につき定額です。

項目

単位数・割合

算定の単位

体制届

療養通所介護費

12,785単位

1月につき

必要(施設等の区分)

短期利用療養通所介護費

1,335単位

1日につき

必要(施設等の区分)

重度者ケア体制加算

150単位

1月につき(療養通所介護費のみ)

必要

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)

20単位

1回につき(6月に1回まで)

不要

サービス提供体制強化加算(Ⅲ)イ

療養通所介護費は48単位、短期利用は12単位

療養通所介護費は1月につき、短期利用は1日につき

必要

サービス提供体制強化加算(Ⅲ)ロ

療養通所介護費は24単位、短期利用は6単位

療養通所介護費は1月につき、短期利用は1日につき

必要

入浴介助を行わない場合の減算

所定単位数の95%で算定

療養通所介護費のみ

不要

過少サービスに対する減算

所定単位数の70%で算定

療養通所介護費のみ

不要

療養通所介護で算定できる加算は、この表の加算と、あとの節で挙げる中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算、介護職員等処遇改善加算に限られます。入浴介助加算、個別機能訓練加算、科学的介護推進体制加算などは算定できず、送迎を行わない場合の減算と同一建物の減算も適用されません。口腔・栄養スクリーニング加算は、大臣基準告示で療養通所介護費を算定する事業所が対象になっているのは(Ⅰ)で、(Ⅱ)は地域密着型通所介護費を算定していることが基準です。

2024年度改定で新設された重度者ケア体制加算は、基準の看護師の員数に加えて看護職員を常勤換算で3以上確保していること、特定行為研修の指定研修機関で行われる研修等を修了した看護師を1人以上確保していること、療養通所介護の事業者が訪問看護事業者の指定をあわせて受けて一体的に事業を行っていることの、すべてを満たす事業所が算定します。看護職員の員数は暦月ごとに判定し、訪問看護の指定を受けていても事業が実態として分かれている場合は対象になりません。基準を満たした月は、事業所の利用者全員に算定できます。

固有の減算は2つです。入浴介助を行っていない場合は所定単位数の95%で、事業所の提供回数が利用者1人当たりの平均で月5回に満たない場合は所定単位数の70%で算定します。月額の報酬なので、利用が少ない月や入浴を見合わせた月も、請求前に提供回数と入浴介助の記録を集計してください。

短期利用療養通所介護費も2024年度改定で新設されました。居宅介護支援事業所の介護支援専門員が、利用者の状態や家族等の事情から緊急に利用が必要と認めた場合に算定するもので、利用の開始にあたって、あらかじめ7日以内(家族等の疾病などやむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めます。事業所が基準の従業者の員数を置いていることと、上の2つの減算を受けていないことも基準で、登録の利用者と短期利用の利用者の合計は利用定員の範囲内でなければなりません。

(参考:「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第34号)、厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準及び指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」)

中山間地域等に住む利用者への加算

加算

単位数

算定の単位

体制届

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算

所定単位数の5%

1日につき

不要

算定構造の地域密着型通所介護費のページに載っている地域の加算は、この1つです。厚生労働大臣が定める地域に住む利用者に、通常の事業の実施地域を越えてサービスを行った場合に算定し、療養通所介護でも算定できます。対象の利用者がいる事業所は、利用者の住所が対象の地域に当たるかと、運営規程に定めた通常の事業の実施地域を確かめてください。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号))

介護職員等処遇改善加算の加算率と2026年6月の見直し

介護職員等処遇改善加算は、1月につき、基本報酬にサービス提供体制強化加算までの加算と減算を反映した単位数の合計に、次の加算率を掛けて算定します。

区分

地域密着型通所介護の加算率

通所介護の加算率

加算(Ⅰ)イ

11.7%

11.1%

加算(Ⅰ)ロ

12.7%

12.0%

加算(Ⅱ)イ

11.5%

10.9%

加算(Ⅱ)ロ

12.5%

11.8%

加算(Ⅲ)

10.5%

9.9%

加算(Ⅳ)

8.9%

8.3%

2026年6月の期中改定で、処遇改善加算の対象は介護職員から介護従事者に広がって加算率が引き上げられ、生産性向上や協働化に取り組む事業所向けに加算(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロが新設されました。ロの区分を算定するには、2026年度の特例要件を満たす必要があります。通所サービスでは、ケアプランデータ連携システムに加入して実績を報告すること(加算の申請時点では加入の誓約でも可)か、社会福祉連携推進法人に所属していることのいずれかです。

加算(Ⅰ)のイとロは、サービス提供体制強化加算の届出も基準の1つで、地域密着型通所介護では(Ⅰ)か(Ⅱ)、療養通所介護では(Ⅲ)イか(Ⅲ)ロを届け出ていることが求められます。区分ごとの要件と実績報告の期限は「介護職員等処遇改善加算の区分と要件」で解説しています。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、厚生労働省老健局「令和8年度介護報酬改定について」、「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号))

定員・人員・運営基準と送迎に関わる減算

減算

減算の内容

対象の基本報酬

体制届

利用者の数が利用定員を超える場合

所定単位数の70%で算定

3つの基本報酬すべて

不要

看護・介護職員の員数が基準に満たない場合

所定単位数の70%で算定

3つの基本報酬すべて

必要

高齢者虐待防止措置未実施減算

所定単位数の1%を減算

3つの基本報酬すべて

必要

業務継続計画未策定減算

所定単位数の1%を減算

3つの基本報酬すべて

必要

共生型地域密着型通所介護を行う場合

生活介護事業所は所定単位数の93%、自立訓練事業所は95%、児童発達支援事業所と放課後等デイサービス事業所は90%で算定

地域密着型通所介護費のみ

必要

事業所と同一建物に居住する者または同一建物から利用する者へのサービス

1日につき94単位を減算

地域密着型通所介護費のみ

不要

事業所が送迎を行わない場合

片道につき47単位を減算

地域密着型通所介護費のみ

不要

減算の幅はいずれも通所介護と同じです。同一建物とは、事業所と構造上または外形上一体になっている建築物のことで、同じ敷地内の別棟や道路を挟んで隣り合う建物は当たりません。傷病などやむを得ない事情で送迎が必要と認められる利用者に送迎を行った場合は、同一建物の減算の対象外です。送迎を行わない場合の減算は、利用者が自分で通う場合や家族が送迎する場合に片道ごとに適用され、同一建物の減算の対象になっている利用者には適用されません。

高齢者虐待防止措置と業務継続計画は、体制届で「減算型」か「基準型」かを届け出る項目です。届出の内容と、委員会の記録や計画書などの実施状況が合っているかを確かめておきます。減算の全体像は「介護の減算とは」で解説しています。

(参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造のイメージ(R8.6.1)」、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第126号)、「指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準及び指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」の別紙様式(別紙1-3))

算定中の加算の点検手順

  1. 直近の請求明細から、算定中の加算と減算を、3つの基本報酬のどれに付けているかで分けて書き出す。通所介護の一覧をもとに、療養通所介護の利用者に入浴介助加算や個別機能訓練加算を設定してしまう誤りに気をつけます。
  2. 一覧の「体制届」が「必要」の加算を、体制届の控えと照合する。処遇改善加算やサービス提供体制強化加算の区分を変えたのに、請求ソフトの設定が前の区分や通所介護の加算率のまま、という食い違いに注意します。
  3. 1日につき・1回につき算定する加算を、サービス提供記録と日ごとに照合する。入浴しなかった日に入浴介助加算を付けたままにしないよう、実施の記録がある日だけを数えます。
  4. 回数に限度がある加算(栄養改善加算と口腔機能向上加算は月2回、口腔・栄養スクリーニング加算は6月に1回、生活機能向上連携加算(Ⅰ)は3月に1回)の算定回数を数える。前の月までの算定を見落とさないよう、利用者ごとに算定した月を控えておきます。
  5. 送迎を行わない場合の減算と同一建物の減算を、送迎の記録と利用者の住所に照らして確かめる。家族が送迎した日の片道分は付け忘れやすいので、送迎表と突き合わせます。
  6. 療養通所介護では、月ごとに入浴介助の実施と利用者1人当たりの平均の提供回数を集計し、短期利用の利用者はあらかじめ定めた利用期間を確かめる。月額の報酬だからと日ごとの記録の確認を省くと、2つの減算に当たる月を見落とします。

まとめ

地域密着型通所介護の加算は、加算の単位数と回数の限度が通所介護と共通で、違いは基本の単位数、処遇改善加算の加算率、療養通所介護に固有の月額報酬と加算・減算にあります。出発点は、請求明細と体制届の控えを並べ、算定中の加算と減算を基本報酬の区分ごとに書き出すことです。加算の要件どおりにケアを行い記録をそろえることは、入浴や機能訓練、口腔・栄養のケアが計画どおり利用者に届いているかを確かめることにもなります。そのうえで、未算定の加算のうち取得を検討するものについて、告示と留意事項通知で要件を確かめ、届出の時期を市町村に確認してください。ほかのサービスの加算は「介護の加算一覧」からたどれます。

参考