LIFEへの様式情報の提出が必要な加算は、LIFE関連加算と呼ばれます。科学的介護推進体制加算とADL維持等加算のほか、5つの分野にあります。機能訓練・リハビリテーション、栄養、口腔、褥瘡・排せつ・自立支援、薬剤です。提出する月は、加算ごとに決まっています。期限は、いずれもその月の翌月10日です。
同じ利用者に複数の加算を算定していると、加算ごとに提出する月が違います。そのため、どこかで抜けが出やすくなります。自事業所が算定する加算と提出する月を、先に一覧にしておきます。そうすれば、提出漏れで加算を算定できなくなる事態を防げます。利用者の状態を決まった間隔で評価し続けられるので、変化をケアの見直しにも生かしやすくなります。
この記事では、提出が必要な加算と、算定できるサービスを一覧にします。算定要件の調べ方、加算ごとの提出月、提出できないときの扱いも扱います。提出月のそろえ方と、国保中央会に移ったLIFEでの扱いも整理します。2026年10月時点の情報です。LIFEの仕組みそのものは「科学的介護とは・LIFEとは」で解説しています。
LIFEへの 提出が 必要な 加算の 分野別 一覧
厚生労働省は、2026年5月以降にLIFEへの様式情報の提出が必要な加算を示しています。2026年4月21日の事務連絡(介護保険最新情報Vol.1495)です。次の表は、その加算を分野別に並べたものです。分野の区分は、この記事で付けました。算定できるサービスは、厚生労働省の説明会資料(2025年11月・12月実施)の表によります。
表の「特養」は、介護老人福祉施設と地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を指します。「老健」は介護老人保健施設、「予防」は介護予防サービスです。
分野 | 加算 | 算定できるサービス |
|---|---|---|
全般 | 科学的介護推進体制加算 | 特養、老健、介護医療院、通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(予防を含む)、特定施設入居者生活介護(予防を含む)、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護(予防を含む)、小規模多機能型居宅介護(予防を含む)、看護小規模多機能型居宅介護、通所リハビリテーション(予防を含む)、総合事業の通所型サービス |
全般 | ADL維持等加算 | 特養、通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(予防を除く)、特定施設入居者生活介護(予防を除く)、地域密着型特定施設入居者生活介護 |
機能訓練・リハビリテーション | 個別機能訓練加算(Ⅱ) | 特養、通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(予防を含む)、特定施設入居者生活介護(予防を含む)、地域密着型特定施設入居者生活介護 |
機能訓練・リハビリテーション | 個別機能訓練加算(Ⅲ) | 特養 |
機能訓練・リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント加算(ロ) | 通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション |
機能訓練・リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント加算(ハ) | 通所リハビリテーション |
機能訓練・リハビリテーション | 介護予防通所・訪問リハビリテーションの12月減算 | 介護予防通所リハビリテーション、介護予防訪問リハビリテーション |
機能訓練・リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント計画書情報加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 老健 |
機能訓練・リハビリテーション | 短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ) | 老健 |
機能訓練・リハビリテーション | 理学療法及び作業療法の注6並びに言語聴覚療法の注4に掲げる加算 | 介護医療院 |
機能訓練・リハビリテーション | 理学療法及び作業療法の注7並びに言語聴覚療法の注5に掲げる加算 | 介護医療院 |
栄養 | 栄養マネジメント強化加算 | 特養、老健、介護医療院 |
栄養 | 栄養アセスメント加算 | 通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(予防を含む)、看護小規模多機能型居宅介護、通所リハビリテーション(予防を含む)、総合事業の通所型サービス |
口腔 | 口腔衛生管理加算(Ⅱ) | 特養、老健、介護医療院 |
口腔 | 口腔機能向上加算(Ⅱ) | 通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護(予防を含む)、看護小規模多機能型居宅介護、介護予防通所リハビリテーション、総合事業の通所型サービス |
口腔 | 口腔機能向上加算(Ⅱ)イ・(Ⅱ)ロ | 通所リハビリテーション |
褥瘡・排せつ・自立支援 | 褥瘡マネジメント加算 | 特養、老健、看護小規模多機能型居宅介護 |
褥瘡・排せつ・自立支援 | 褥瘡対策指導管理(Ⅱ) | 介護医療院 |
褥瘡・排せつ・自立支援 | 排せつ支援加算 | 特養、老健、介護医療院、看護小規模多機能型居宅介護 |
褥瘡・排せつ・自立支援 | 自立支援促進加算 | 特養、老健、介護医療院 |
薬剤 | かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ) | 老健 |
薬剤 | 薬剤管理指導の注2の加算 | 介護医療院 |
介護医療院だけの行は、特別診療費で算定するものです。理学療法等の注の加算、褥瘡対策指導管理(Ⅱ)、薬剤管理指導の注2の加算が当たります。また、12月減算は加算ではありません。介護予防の訪問・通所リハビリテーションには、利用開始から12月を超えた利用者の減算があります。この減算を受けないための要件の1つとして、LIFEへの提出が求められています。
どの加算を算定できるかは、サービスの種類で決まります。まずこの一覧から、自事業所のサービスの名前がある行を探してください。そのうち、算定している加算と、算定を予定している加算に印を付けます。
(参考:介護保険最新情報Vol.1495 別添Q&A、厚生労働省「LIFE第1回説明会 基礎編」、厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」、「厚生労働大臣が定める特定診療費及び特別診療費に係る指導管理等及び単位数」)
LIFE 関連 加算の 算定 要件の 調べ方
LIFE関連加算の算定要件は、厚生労働省の告示と通知で確かめます。確かめるのは、算定要件、提出頻度、提出情報の3点です。厚生労働省の説明会資料は、次の順で確かめる方法を示しています。
- 算定要件を、告示と留意事項通知で確かめます。どちらも、厚生労働省の「令和6年度介護報酬改定について」のページに掲載されています。留意事項通知は、サービスの種類ごとに分かれています。別のサービスの箇所を読んでしまわないよう、自事業所のサービスの箇所を探します。
- 提出頻度を、老老発0315第4号で確かめます。厚生労働省老健局老人保健課長の通知で、LIFE関連加算の事務処理手順を示したものです。頻度は加算ごとに違います。1つの加算の頻度を、ほかの加算に当てはめないようにします。
- 提出情報を、同じ通知で確かめます。加算ごとに、提出する様式と、提出が必須の項目が決まっています。加算を1つ追加するときに、既存の加算と同じだと思い込むのが、よくある失敗です。
1つの加算について3点を確かめたら、次の加算に進みます。サービス種類・加算別の要件は、厚生労働省の手引きの付録にもまとめられています。手引きの名称は「ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)利活用の手引き」です。
通知を読むときは、訂正にも注意します。老老発0315第4号は、一部が訂正されています。訂正は、2024年7月2日の介護保険最新情報Vol.1285で示されました。対象は、施設サービスで科学的介護推進体制加算(Ⅱ)を算定する場合の提出情報です。介護老人福祉施設(地域密着型を含む)は、「総論」の診断名を追加で提出します。介護老人保健施設と介護医療院は、診断名と服薬情報を追加で提出します。
老老発0315第4号は、厚生労働省の「科学的介護情報システム(LIFE)について」のページに掲載されています。ただし、2026年10月時点で掲載されているのは、訂正前の2024年3月の文面です。提出項目を決めるときは、Vol.1285もあわせて確かめてください。
(参考:厚生労働省「LIFE第1回説明会 基礎編」、老老発0315第4号 第2、介護保険最新情報Vol.1285 別紙2)
加算ごとの 提出月の 決まり方
加算ごとの提出月は、老老発0315第4号の第2に定められています。提出は、利用者ごとに、次の表の月の翌月10日までに行います。
加算 | 提出する月 |
|---|---|
科学的介護推進体制加算 | 算定開始月・利用開始月、少なくとも3月ごと、利用終了月 |
ADL維持等加算 | 評価対象利用開始月と、その翌月から起算して6月目の月 |
個別機能訓練加算(Ⅱ)と同じ扱いの加算 | 計画の新規作成月・変更月、少なくとも3月に1回 |
短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ) | 入所月、入所月から3月目の月まで少なくとも月1回 |
栄養アセスメント加算 | 栄養アセスメントを行った月、少なくとも3月に1回 |
褥瘡マネジメント加算と同じ扱いの加算 | 算定開始月・利用開始月、評価を行った月 |
かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ) | 入所月・処方変更月・退所月、少なくとも3月に1回 |
薬剤管理指導の注2の加算 | 算定開始月・入所月・処方変更月、少なくとも3月に1回 |
個別機能訓練加算(Ⅱ)と同じ扱いになる加算は、次のとおりです。
- 個別機能訓練加算(Ⅱ)(Ⅲ)
- リハビリテーションマネジメント加算(ロ)(ハ)
- 介護予防通所・訪問リハビリテーションの12月減算
- リハビリテーションマネジメント計画書情報加算(Ⅰ)(Ⅱ)
- 理学療法等の注の加算
- 栄養マネジメント強化加算
- 口腔衛生管理加算(Ⅱ)
- 口腔機能向上加算(Ⅱ)及び(Ⅱ)イ・(Ⅱ)ロ
褥瘡マネジメント加算と同じ扱いになる加算は、4つです。褥瘡マネジメント加算、褥瘡対策指導管理(Ⅱ)、排せつ支援加算、自立支援促進加算です。この4つでは、評価を少なくとも3月に1回行うこととされています。
表の「算定開始月」は、算定を始める月にすでに利用している利用者の提出月です。算定を始めた月の翌月以降に利用を始めた利用者は、「利用開始月(入所月)」に提出します。薬剤管理指導の注2の加算の算定開始月も、同じ考え方です。「少なくとも3月ごと」の提出では、前回の提出以降の評価時点の情報を出します。
月末に利用を始めた利用者では、情報を集める時間が十分に取れないことがあります。こうしたやむを得ない場合は、利用開始月の翌々月10日までの提出でも差し支えないとされています。この扱いがあるのは、科学的介護推進体制加算と、褥瘡マネジメント加算と同じ扱いの4つの加算です。この場合、その利用者の利用開始月のサービス提供分は算定できません。
算定している加算を表の行に当てはめ、利用者ごとに提出する月を書き出してください。科学的介護推進体制加算の提出月の例は「科学的介護推進体制加算の算定要件」でも扱っています。
(参考:老老発0315第4号 第2の1〜18)
提出できないときの 扱い
提出すべき月の情報を提出できないと、利用者全員分を算定できなくなる加算があります。科学的介護推進体制加算、栄養マネジメント強化加算、栄養アセスメント加算、褥瘡マネジメント加算などです。提出できない事実が生じたら、直ちに届出が必要です。そのうえで、事実が生じた月のサービス提供分から、情報を提出した月の前月までは算定できません。
一方、やむを得ない場合は、利用者全員に加算を算定できます。厚生労働省のQ&Aは、その例を挙げています。評価を予定していた月の月初に、利用者が緊急入院した場合が1つです。システムトラブルで提出できなかった場合も含まれます。ただし、提出が困難だった理由を、介護記録等に明記しておく必要があります。期限の数え方と例外は「LIFEの提出期限」で解説しています。
(参考:老老発0315第4号 第2の1(1)・8(1)・9(1)・13(1)、「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.10)」問4)
複数の 加算を 算定する 利用者の 提出月のそろえ 方
2024年度の介護報酬改定は、LIFEへのデータ提出を「少なくとも3か月に1回」に統一しました。同じ利用者でも加算によって入力のタイミングが違い、事業所での管理が煩雑になっていたためです。科学的介護推進体制加算の提出頻度も、このとき見直されました。「少なくとも6か月に1回」から「3か月に1回」への変更です。あわせて、同じ利用者に複数の加算を算定する場合の扱いも変わりました。一定の条件の下で、データ提出のタイミングを統一できるようになっています。
提出のタイミングは、定められた提出頻度を満たす範囲で調整できます。厚生労働省の説明会資料が、そう説明しています。例として、1月・4月・7月・10月に科学的介護推進体制加算のデータを提出している事業所を考えます。6月に利用を始めた利用者は、まず6月分を7月10日までに提出します。続けて、事業所の提出月である7月分を8月10日までに提出します。こうすれば、ほかの利用者と提出月をそろえられます。
提出月をそろえるときは、次の順で進めます。
- 利用者ごとに、算定している加算と直近の提出月を1つの表にまとめます。加算ごとに別々の表で管理すると、同じ利用者の提出月の重なりや抜けに気づきにくくなります。
- 事業所としての定期の提出月(例:1月・4月・7月・10月)を決めます。切り替える前の提出月も確かめます。前回の提出から3か月を超えて空く利用者を出さないためです。
- 新しく利用を始めた利用者は、利用開始月の分を提出したあと、次の定期の提出月に合わせます。合わせるために利用開始月の提出を省くことはできません。
- 定期の月以外に提出が必要な月を、表に書き足します。計画の変更月、処方の変更月、褥瘡や排せつの評価を行った月、利用終了月などです。計画を見直したのに提出を忘れる漏れが、起きやすい失敗です。計画書を更新したら、提出欄に印を付けるようにします。
- 毎月10日より前に、前月分の提出が済んでいるかを表で確かめる日を決めます。日を決めていないと、期限を過ぎてから漏れに気づくことになります。
(参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」、厚生労働省「LIFE第1回説明会 よくあるお問い合わせ編」)
国保 中央会に 移った LIFEでの 扱い
LIFEは、2026年5月11日から公益社団法人国民健康保険中央会(国保中央会)が運用しています。それまでは、厚生労働省が運用していました。提出が必要な加算と、提出する様式情報に変更はありません。変わったのは提出先で、国保中央会運用LIFEに提出します。「少なくとも3月ごと」の提出は、移行の前後を通して数えます。厚生労働省運用のLIFEに最後に提出した月から数えて、差し支えないとされています。
ただし、ADL維持等加算で評価対象期間の途中にある事業所は、注意が必要です。評価したADL値を、国保中央会運用LIFEに登録する必要があります。CSVで連携できない場合などの経過的な扱いは、同じ事務連絡のQ&Aに示されています。該当する場合は、事務連絡の問6〜問9を確かめてください。
移行作業の期限は、2026年7月31日でした。期限までに移行を終えていない事業所は、7月分以降の算定要件を満たさなくなるとされています。該当する場合は、国保中央会運用LIFEのヘルプデスクに対応を確かめてください。算定済みの加算の扱いは、指定権者(都道府県・市町村)に確認します。これからLIFEを使い始める事業所の準備は「科学的介護とは・LIFEとは」で解説しています。
(参考:介護保険最新情報Vol.1495、「公益社団法人国民健康保険中央会運用LIFEへの移行に係る再周知について」令和8年7月2日事務連絡、「公益社団法人国民健康保険中央会運用LIFEへの移行に係る再々周知について」令和8年7月23日事務連絡)
まとめ
LIFEへの提出が必要な加算は、加算ごとに、算定できるサービスと提出する月が決まっています。提出の期限は、いずれもその月の翌月10日です。
出発点は、この記事の一覧から自事業所が算定する加算を拾うことです。拾った加算が、提出月の表のどの行に当たるかを確かめます。
次に、利用者ごとの提出月を1つの表にまとめ、定期の提出月をそろえます。計画変更や評価の月も書き足してください。提出が途切れなければ、利用者の状態を同じ間隔で追い続けられます。フィードバックも、ケアの見直しに使いやすくなります。
参考
- 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1495「LIFEの厚生労働省から公益社団法人国民健康保険中央会への移管に伴い事業所・施設で必要な対応について」(令和8年4月21日)
- 厚生労働省「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和6年3月15日老老発0315第4号)
- 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.1285「令和6年度介護報酬改定関連通知の正誤等について」(令和6年7月2日)
- 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」
- 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
- 「厚生労働大臣が定める特定診療費及び特別診療費に係る指導管理等及び単位数」(平成12年厚生省告示第30号)
- 厚生労働省「科学的介護情報システム(LIFE)第1回説明会 基礎編」(令和7年11月26日・12月2日実施)
- 厚生労働省「科学的介護情報システム(LIFE)第1回説明会 よくあるお問い合わせ編」(令和7年11月26日・12月2日実施)
- 厚生労働省 事務連絡「科学的介護情報システム(LIFE)の遡り入力期間について」(令和6年9月30日、令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.10)問4を掲載)
- 厚生労働省 事務連絡「公益社団法人国民健康保険中央会運用LIFEへの移行に係る再周知について」(令和8年7月2日)
- 厚生労働省 事務連絡「公益社団法人国民健康保険中央会運用LIFEへの移行に係る再々周知について」(令和8年7月23日)
- 厚生労働省「科学的介護情報システム(LIFE)について」

