LIFE関連加算には、加算ごとに「提出が必要な月」が決められています。その月の情報の提出期限は、翌月10日です。科学的介護推進体制加算では、提出が必要な月が利用者ごとに決まります。そのため、同じ月でも提出する利用者としない利用者がいます。

期限に間に合わないと、加算によっては直ちに届出が必要です。その月のサービス提供分から、利用者全員の算定ができなくなります。一方で、緊急入院やシステムトラブルなどのやむを得ない場合には、別の扱いがあります。月末に利用を始めた利用者なども同じです。期限と例外を押さえて毎月の確認を続ければ、決まった間隔で評価を続けられます。利用者の状態の変化も、ケアの見直しにつなげやすくなります。

この記事では、提出月と期限の数え方、間に合わないときの届出と算定への影響を扱います。やむを得ない場合と例外の扱い、入院・死亡時の提出、毎月の確認手順も整理します。国保中央会運用LIFEへ移ったあとの数え方にも触れます(2026年10月時点)。LIFEの仕組みそのものは「科学的介護とは・LIFEとは」で解説しています。

提出月と期限の数え方

科学的介護推進体制加算では、利用者ごとに、次の表の月の情報を翌月10日までに提出します。

利用者

提出が必要な月

提出する情報の時点

算定開始月に利用中の利用者

算定を始める月

算定開始時

算定開始の翌月以降に利用を始めた利用者

利用を始めた月

利用開始時

すべての利用者

上の月のほか少なくとも3か月ごと

前回提出以降の評価時点

利用を終了する利用者

利用を終了する日の属する月

利用終了時

たとえば、4月が提出月の利用者は、4月の情報を5月10日までに提出します。「どの月の情報か」と「期限はその翌月10日」を分けて数えると、取り違えにくいでしょう。評価の予定は、提出月の中で済むように組んでおきます。

ほかのLIFE関連加算は、加算ごとに提出月が異なります。たとえば、ADL維持等加算の提出月は2つです。評価対象利用開始月と、その翌月から起算して6月目の月です。それぞれ翌月10日までに提出します。加算ごとの提出頻度は「LIFEへの提出が必要な加算の一覧」にまとめています。

(参考:老老発0315第4号 第2の1(1)(2)・2(1))

期限に間に合わないときの届出と算定への影響

提出すべき月の情報を提出できない事実が生じたら、直ちに届出が必要な加算があります。科学的介護推進体制加算や栄養マネジメント強化加算です。栄養アセスメント加算、褥瘡マネジメント加算なども同じです。出すのは、加算等が算定されなくなる場合の届出です。指定権者(都道府県・市町村)に提出します。そのうえで、その月のサービス提供分から、提出を行った月の前月まで算定できません。対象は利用者全員です。たとえば、4月の情報を5月10日までに提出できない場合です。4月サービス提供分から算定できなくなります。排せつ支援加算と自立支援促進加算も、提出頻度は褥瘡マネジメント加算の定めを参照する形です。

留意事項通知は、届出をせずに算定して請求した場合を不正請求としています。支払われた介護給付費は、返還の対象になります。期限を過ぎたことに気づいたら、まず次の節の「やむを得ない場合」に当たるかを確かめます。当たらなければ、届出の要否と算定をやめる月を指定権者に確認してください。

(参考:老老発0315第4号 第2の1(1)・8(1)・9(1)・13(1)・15(1)・16(1)、老企第36号 第1の5)

「やむを得ない場合」に当たる例

情報は「やむを得ない場合を除き」提出することとされています。厚生労働省のQ&Aは、やむを得ない場合として次のような状況を挙げています。

  • 通所サービスの利用者が月初に緊急入院し、月の中旬に予定していた評価と提出ができなかった場合
  • 入所者の全身状態が急に悪化し、体重などの必須項目を測れず、一部しか提出できなかった場合
  • システムトラブルで提出できなかった場合。LIFE本体や介護ソフトの不具合、提出に使うパソコンの故障などです。LIFEの仕様に合わせた介護ソフトの更新の遅れも含みます。

これらの場合は、事業所・施設の利用者全員に加算を算定できます。ただし、提出が難しかった理由を介護記録等に書いておく必要があります。記録がないと、後の確認で説明できません。提出できなかったと分かった時点で、利用者名・理由・対応を残しておくとよいでしょう。自分の事業所の事情が当たるか迷うときは、指定権者に確認してください。

(参考:「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.10)」問4)

月末に利用を始めた利用者と認定申請中の利用者の扱い

月末に利用を始めた利用者は、情報を集める時間を十分に取れないことがあります。このようなやむを得ない場合は、利用開始月の翌々月10日までの提出でも差し支えありません。ただし、その利用者に限り、利用開始月のサービス提供分は算定できません。提出が遅れた理由は、介護記録等に書いておきます。この扱いは、科学的介護推進体制加算と褥瘡マネジメント加算などに定められています。月末の利用開始が分かった時点で、翌月10日に間に合うかを判断します。間に合わない場合は、その利用者の利用開始月分を請求から外します。

要介護認定の申請中の利用者は、要介護度が確定した後に遡って算定できます。算定要件を満たしていることが条件です。この場合は、要介護度が確定したらすぐに情報を提出します。提出が難しかった理由も、介護記録等に書いておきます。

(参考:老老発0315第4号 第2の1(1)・13(1)、「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」問171、厚生労働省「LIFE第1回説明会 よくあるお問い合わせ編」)

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入院・死亡・同じ月の利用開始と終了の提出

入院による中断や死亡があったときの提出は、厚生労働省の説明会資料に示されています。

ケース

提出の扱い

30日未満の中断(再入所が前提の短期入院など)

利用終了時・利用開始時の提出は不要

30日以上の中断が決まったとき

利用終了時として最新の評価を提出

30日以上の中断のあとの利用再開

利用開始時として提出

利用者の死亡

死亡月の情報を利用終了時として提出

利用開始と利用終了が同じ月

利用開始時・利用終了時の両方の提出を推奨

30日の扱いの対象は、居住系・施設系サービスと看護小規模多機能型居宅介護です。対象の加算は、科学的介護推進体制加算、自立支援促進加算、褥瘡マネジメント加算、排せつ支援加算です。30日以上の中断では、入院までに評価できなかった項目が残ることがあります。その場合は、評価できた項目だけを提出すれば算定できます。死亡の扱いは、科学的介護推進体制加算についての回答です。把握できない項目は、把握できた項目だけの提出で差し支えありません。

入院の連絡を受けたら、30日以上になるかの見通しを確かめます。30日以上と決まった月を、利用終了月として提出の対象に加えます。

(参考:厚生労働省「LIFE第1回説明会 よくあるお問い合わせ編」)

利用者ごとの提出月の調整

提出月は、通知で定められた頻度を満たす範囲で、事業所の運用に合わせて調整できます。新しい利用者の提出月を、ほかの利用者とそろえることもできます。そろえ方の例は「LIFEへの提出が必要な加算の一覧」で解説しています。提出月をそろえると、確認の手間が減ります。ただし、間隔が3か月を超える利用者が出ないよう、調整した月を一覧に残しておきます。

(参考:厚生労働省「LIFE第1回説明会 よくあるお問い合わせ編」)

2026年5月からの提出先は国保中央会運用LIFE

LIFEは2026年5月11日から、公益社団法人国民健康保険中央会(国保中央会)が運用しています。それまでは、厚生労働省が運用していました。提出する様式情報に変更はなく、提出先が国保中央会運用LIFEになりました。

期限に関わる点は2つです。1つは「少なくとも3か月ごと」の数え方です。厚生労働省運用のLIFEに最後に提出した月から数えて、差し支えありません。ADL維持等加算だけは別の扱いです。提出済みの情報を出し直す必要もありません。もう1つは、移行作業をした月の扱いです。その月のサービス提供分は、国保中央会運用LIFEへ利用者全員分を提出する必要がありました。移行した月の分が漏れていないかは、国保中央会運用LIFEで確かめておきます。

移行作業の期限は、2026年7月31日でした。移行を終えていない事業所は、LIFE関連加算の算定要件を満たさないとされています。7月分以降が対象です。該当する場合は、国保中央会運用LIFEのヘルプデスクと指定権者に対応を確認してください。

(参考:介護保険最新情報Vol.1495、「公益社団法人国民健康保険中央会運用LIFEへの移行に係る再周知について」令和8年7月2日事務連絡)

毎月の提出漏れを防ぐ確認手順

期限を過ぎてから気づくと、利用者全員分の算定に影響します。毎月、次の順で確かめます。

  1. 利用者ごとに、提出月を一覧にします。算定開始月・利用開始月・3か月ごと・利用終了月です。利用終了月の提出は抜けやすいので、退所・利用終了の予定も一覧に書き込みます。
  2. 入院・退所・死亡の連絡が、LIFEの担当者に届く流れを決めます。30日以上の中断と分かったのに、退院を待って提出を先送りしないようにします。
  3. 月の初めに、前月が提出月の利用者と評価の済み具合を確かめます。評価日が月末に寄ると、急な入院で評価できなくなることがあります。そのため、提出月の前半に評価を入れます。
  4. 毎月10日より前に、提出月の利用者全員の提出が完了しているかをLIFEの画面で確かめます。操作の流れは「LIFEのデータ提出方法」で解説しています。
  5. 提出できなかった利用者がいれば、やむを得ない場合に当たるかを判断します。当たる場合は、理由を介護記録等に書きます。当たらない場合は、請求の前に指定権者に届出と算定の扱いを確認します。

加算が算定できないときの原因の切り分けは「介護加算が算定できない5つの原因」で扱っています。

まとめ

LIFE関連加算の情報は、加算ごとに決められた提出月の翌月10日までに提出します。間に合わなければ届出が必要になり、その月から利用者全員の算定ができなくなる加算があります。出発点は、利用者ごとの提出月の一覧を作ることです。やむを得ない場合、月末の利用開始、入院や死亡のときの扱いも、担当者で共有しておきます。次に、毎月10日より前に提出状況を確かめる日を決めます。提出できなかった利用者がいれば、理由を記録するか、指定権者に相談してください。加算の要件や算定前の準備は「科学的介護推進体制加算の算定要件」で解説しています。

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参考